蜂具
養蜂器具、養蜂道具を“養蜂具”と言います。もっと短くして単に“蜂具”とも言います。
蜂具は2つに分けられます。飼育用具と作業用具です。それぞれ以下のようなものがあります。
1.飼育用具
1) 巣箱
2) 巣枠
3) 巣礎枠
4) 巣脾
5) 給餌器
6) 分割板
7) 隔王板
8) その他
2.作業用具
1) くん煙器
2) ハイブツール
3) 面布
4) はけ
5) 採蜜機(遠心分離機)
6) その他
巣枠
ミツバチは自然のままですと、木や岩などの洞に住み、天井から垂れ下がるように蜜蝋で巣を作ります。これを人間が木箱で飼育し、管理しやすいように巣を木枠内に作らせるようにしました。その木の枠を巣枠とよびます。巣枠は2方式あり、開発者の名前ではありませんが、“ラッセル式”、“ホフマン式”と名付けられています。略して“ラ式”、“ホ式”と呼びます。
“ラ式”は巣枠の耳部分に自距金具というものを付け、巣枠の間を自然巣と同じ間隔にします。“ホ式”は耳部分が木工加工時に付けてあります。両方式ともサイズは同じで、巣礎を固定するための針金が張れる様になっています。
巣礎
巣枠に取り付ける巣の芯の部分で、蜜蝋をプレスして作ってあります。西洋ミツバチの働き蜂用、西洋ミツバチの雄蜂用、東洋ミツバチの働き蜂用などがあります。日本ミツバチ用として販売されているのは、実は台湾や中国で使われている東洋ミツバチの働き蜂用なのです。通常の巣礎は19.8cm × 40.5cm ですが 縦横ともに約1cmづつ大きくした全面巣礎というのが近年良く使われています。
巣礎枠
巣枠に巣礎を張った巣礎付き巣枠を巣礎枠と言います。
巣脾
巣礎枠の巣礎に巣盛りして、完成されたものが巣脾枠です。巣脾は貯蜜、貯花粉、産卵〜出房までの育児に使用されます。巣盛りが約5割程度のまだ完成されていないものを半巣脾と呼びます。
完成した巣脾枠になるまでに 巣枠―>巣礎枠―>半巣脾枠―>巣脾枠と名前を替えているので要注意です。
空っぽのは空巣脾と呼び、蜜を貯めた巣脾は貯蜜巣脾、育児に使われているのは蜂児巣脾と呼びます。
ちなみに、蜜の貯っている巣房は蜜房、蜂の子の入っている巣穴は蜂児房といいます。
蜜房のエリアを貯蜜圏、蜂児房のエリアを蜂児圏といいます。