分封
みつばちが巣箱から集団で飛び出し、木の枝などに集結することは良く知られていることです。この現象を分封といいます。分蜂ではなく分封です。要注意!! 分封には自然分封と人口分封があります。上述のは自然分封です。
自然分封では、第二分封、第三分封、封孫分封などというものがあります。
巣箱から最初に飛び出したのが第一分封で、この集団に旧王がいます。これを第一分封群といいます。自然分封では、ほって置くと一週間くらいの間に、次ぎから次ぎに分封が起こります。二番目が第二分封、三番目が第三分封で、これらの分封群の王はまだ処女王です。第二分封群以降では処女王が複数いる場合があり、分封群がいくつにも分かれたりします。時には、逆にひとつにまとまったりもします。
分封が起こった元の巣箱にも処女王のいる蜂群が残っています。この蜂群や分封群が拡大して、同じ年にまた分封するということがあります。これを孫分封といいます。
人工分封
1群を分割して2〜3群の無王群を作り、別に養成しておいた交尾済みの王蜂を誘入します。これは、近年頻繁に行われている王蜂の人工養成法によるものです。しかし、王蜂の人工養成には高度のテクニックが必要ですので、養蜂業者でも大半は、分封王台や換王王台を利用して蜂群を作る方法や、分割した無王群に変成王台を作らせ王蜂を誕生させる方法をとっています。これらの、自然分封によらないで蜂群を任意の数に群殖する方法を人工分封といいます。
変成王台
王台には作られる状況によって3つに分けられます。
1)分封熱をおこしたとき作る王台を ー> 分封王台
2)蜂群自ら、王蜂更新をしようとしているとき作る王台を ー> 換王王台
3)無王になったとき作る王台を ―>変成王台 と呼びます。
分封王台と換王王台は有王蜂群で作られますが、変成王台は無王という緊急事態の状況で、選別した卵と孵化後3日目までの蛆に王蜂になるための餌(ローヤルゼリー)を与え、働蜂巣房を広げ作られるものです。