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  第33章  蜂群越冬法
冬期は養蜂家の関門とも言うべき時期です。初心者の多くはこの時期を無事に乗り切れずに、失敗してしまいます。一年で最も、要注意時期です。越冬に成功すれば春期には最初の流蜜期から採蜜でき、多くの利益を得ることになります。 越冬準備 越冬準備は地域により違いはありますが、大体、10月下旬から11月上旬にします。 まず、巣箱を開け群勢を確認します。4枚充満群以下では越冬は難しいです。全く不可能ではありませんが越冬対策が難しく、一歩間違えば蜂群を春までに消滅させてしまいます。 寒冷な冬期には蜂は巣内で蜂球を作り、密集して生存温度を保持します。外側の蜂は体が冷えると蜂球の内部に潜り込み、今度は内部の蜂が外側になり、交代して平均に暖をとります。巣門から外出を試みたものの冷気のため舞い戻った蜂も、暖を取るため蜂球の内部に潜り込みます。真冬でも蜂球内部はは20℃もあります。これ以下では蜂は凍死してしまいます。巣内温度を保持できるのは、体を寄せ合った集合と、蜂蜜によるものです。越冬期に餌が不足すると、生存温度を保持できなくなり死亡します。これは餓死ではなく凍死です。 越冬の失敗は外気の寒冷のためではなく、貯蜜量のためです。貯蜜量が多ければ寒気が厳しくても大丈夫です。越冬準備で大切なことは充分な貯蜜なのです。 ひとつの蜂群が越冬を無事終えるために、どれくらいの貯蜜があればよいかは、一概には言えませんが、おおよその目安は以下の様です。温暖な日に巣箱を開けて確認してください。蜂群のいる全ての巣碑に半分以上の有蓋貯蜜がある状態なら大丈夫です。無蓋貯蜜は近々消費されるものです。給餌による希薄蜜は冬期に下痢を起こすことがありますから要注意です。 群勢の大きい群は貯蜜の消費が少なく、逆に小群の方は寒気を感じることが多いので貯蜜を消費が多いです。貯蜜の消費量は寒気、蜂場の場所、蜂群によっても差が出ます。また、年によっても差があります。越冬期には餌切れを起こさないように、細心の注意が必要です。 越冬準備期に、もし貯蜜の足らない蜂群があったら給餌します。蜂群によっては、越冬用の貯蜜に大幅な余裕のあるものもあります。その場合は余分な貯蜜巣碑枠1、2枚を抜き取り、これを貯蜜不足の蜂群に与えるのも良いです。 貯蜜量に余裕があるくらいで越冬するのが理想的です。貯蜜量が多くても、蜂は必要な分しか消費しません。越冬後、貯蜜の残りが多ければ早春の活動や蜂王の産卵が促進され、春期の建勢が早いです。 越冬に充分な貯蜜が確認出来たら、今度は巣門を狭めます。巣門は冬期でも完全に閉じてしまってはいけません。蜂は巣門から新鮮な空気を取り入れています。また、暖かい日には、脱糞のため飛行します。冷風が直接巣門から吹き込むのは良くありません。板などで巣門を囲うと良いです。 巣箱内部の巣碑枠の上は、わらや新聞紙、毛布などで保温します。蜂の付いていない巣碑枠は取り出し、巣箱の余白部分は分割板や新聞紙などで仕切ると良いです。 越冬装備が済んだら、その後は無暗に巣箱を開けてはいけません。巣箱を開ければ、巣箱内の温度が下がります。巣箱を開け温度を放熱してしまうと、それを回復するのに時間がかかります。また、回復するために蜜を消費します。巣箱を開けた分だけ越冬の危険が増すことになりますから要注意です。 舎外の越冬 屋外越冬は、通常は、普段飼育している場所のままで良いです。日陰や北風の当たる場所の場合は越冬時に蜜の消費量が多く、下痢病の発生もありますから場所を変える方が良いです。屋外越冬には、温度の変化が少ない温暖な場所が良いです。温暖な場所に置いたり、巣箱の外側にワラなどを被せ温暖にすると貯蜜の消費に有効です。日陰や北風の当たる場所に巣箱を置いた場合に比べ、貯蜜の消費量は半分で済みます。手間を惜しまず防寒対策をするのが、得策です。 日だまりの場所は良くありません。蜂が日だまりの暖かさに誘われて飛行しても、実際には外気は寒冷のため凍死し、ぽたぽたと地上に落ちてきます。また、日だまりの暖かさのため、巣箱内で活動をして貯蜜を消費してしまいます。 屋外越冬の場合は巣門は板などで囲い、北風が巣箱に直接入らないようにすると良いです。貯蜜が充分にあるのに凍死する蜂群が出るのは、巣箱に北風が直接入り、その非常な冷気が長く続いたことによることが多いです。 降雪が巣門を塞いでしまうことがあります。直ぐに雪かきをして空気が巣箱に流入できるようにします。 舎内の越冬 養蜂舎内で越冬する場合は、さほどの心配はありません。群勢の確認、貯蜜の確認をしたら、特に越冬装備はしなくて良いです。ただし、西北に面する巣箱は東南に面する巣箱より寒気や冷風を受けますから、貯蜜の消費は多くなります。西北側の巣箱には注意を払ってください。 凍死蜂の救助法 越冬装備を充分にし冬期を過ごすときには、蜂を凍死させることはありませんが、予想外の寒波が続いたり、予期しない事態で失敗することがあります。巣箱の外側を叩いて、蜂の羽音が聞こえないときには凍死したか、凍死に瀕している可能性があります。巣箱を開けて確認します。時間があまり経過していなければ救助可能です。 巣箱を室内に入れ、巣箱を開け、巣碑に止まったままの蜂や底に落ちた蜂に、霧吹きで砂糖液をかけます。巣箱を元のようにして蓋をして巣門を閉じ、室内の温度を25℃以上にします。すると、数時間で蜂は蘇生し活気を取り戻します。
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