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  第25章  蜜蜂管理法
 

 

 

養蜂で上げられる利益は、飼育管理次第です。ミツバチ飼育にはミツバチの性質を理解することが必要です。ミツバチの性質を理解しないで飼育管理していたのでは的外れのことが多く、蜂にもいい迷惑です。蜂蜜の収穫の如何は飼育管理次第です。

 

ミツバチ飼育者はいつもミツバチを観察し、当を得た飼育管理をしなければいけません。養蜂というのは通常は餌を与える必要はないのですが、それでも、餌切れはしていないか、というように常に注意をはらうことが必要です。どんなに成功した養蜂場でも、もし、1年間観察を怠り飼育管理をしなかったら、その養蜂場は潰れてしまうでしょう。

 

多群を飼育管理するには、巣箱に番号札を付け、飼育ノートをつけるとよいです。分封の月日、蜂王の出房月日等を記入していきます。越冬明けの建勢期には蜂群の強弱等も記録します。分封関係は勿論ですが、採蜜月日や採蜜量も記録します。これらはミツバチの飼育管理上必要不可欠の情報であり、飼育ノートがあれば、ぱっとすぐに解ります。

 

養蜂場周辺の、主な蜜源植物の開花月日を記録しておけば、翌年以降大変役に立ちます。巣箱のメンテナンス情報も記録すると良いです。飼育ノートの記録は分封時期や蜂王交尾時期には不可欠なものです。

 

 

 

 

 

 

外検の励行

 

ミツバチ飼育には、朝夕の養蜂場の見回りは欠かせません。もし、ミツバチにいつもとは異なる挙動があったら、内検します。巣箱内の状況は外検で察知できます。

 

巣門の様子を見れば、巣箱内が秩序整然としているか、蜂王は健在か等大体の見当がつきます。羽音と挙動で、収蜜に励んで居るか、幼蜂の飛行練習なのか、あるいは盗蜂が来ているのか等を判断できます。

 

底板掃除口付き巣箱の場合は、底板を掃除し汚れ物を見れば巣内の状況がわかります。蝋のかけらの多い時は新巣を造営しています。蜂卵が落ちている時は、蜂王の産卵が盛んです。スムシの糞があれば、スムシに要注意です。

 

このように、外検によって蜂群の状況を察知することが大切です。毎日、巣箱を開けて蜂の状況を確認したら蜂に良くありません。多くの蜂群を管理することもできません。頻繁な内検は、かえって養蜂の利益を損ないます。

 

 

 

 

 

 

春期の管理

 

早春の管理は非常に重要です。この時期に当を得た管理をすれば、その後の飼育が楽です。強群となり、収蜜量も多くなります。

 

早春でも温暖な日には、蜂たちは飛行を試みます。水を運ぶもの、中には花粉を運ぶものもいます。晴天の風のない日に巣箱を開け内部を点検し、湿った保温材を交換したり、底板の掃除をします。日本蜜蜂の場合は巣屑の中にスムシの幼虫がいたりします。要注意です。

 

蜂たちは春を感じると活気を取り戻し、外に出て来なくても巣箱内では巣碑の掃除や補修などを始めます。越冬用に狭めていた巣門を少し広げ、新鮮な空気が巣箱内に充分に流入するようにしてあげます。

 

日本蜜蜂の場合は越冬期に巣碑の下部から中部位までをかじり捨てます。こうしてスムシの侵入を防ぎます。蜜や蜂児がいない空の巣碑はかじり捨てたら、新たに巣碑を造り直します。この時期には巣屑が多量に底板に落ちます。頻繁に掃除が必要です。

 

西洋ミツバチの場合は、巣碑をかじり捨てるという習性はありません。早春には巣碑を隅々まで掃除しますが、更新はしません。巣碑の更新のためには多量の蜂蜜と労力が必要です。巣碑を更新しない西洋ミツバチの方が春季の貯蜜と建勢が早いのはそのためです。

 

 

ミツバチ飼育は早春の管理が一番重要です。暖かい日に花粉を運んでくるのを見ると、冬が終わった! 越冬成功した! と安心してしまいます。しかし、このころが一番危険な時期なのです。越冬に貯蜜の大半を消費してしまっているのに、この時期には今まで以上に貯蜜の消費をするようになります。

 

花粉の運び込みは、蜂王の産卵開始を意味します。育児のために餌が多量に必要となっています。しかし、まだ外気は寒気強く、花もまだ少なく自活するだけの充分な収蜜はできません。ですから、給餌が必要となります。給餌をしないと蜂群が弱体化してしまいます。最悪の場合は春の餌切れによる餓死が起こります。一度暖気が来てから、また寒気が続くような時には、なお一層の注意が必要です。

 

 

早春には、上述の給餌とは別に、餌切れの心配のない蜂群に行う給餌があります。奨励給餌と言います。奨励給餌は蜂の活動を活発にし、蜂王の産卵を促すものです。これによって、蜂群はより早く強群となり、分封が早まり、収蜜期には充分な数の働蜂が揃うことになります。

 

早春には、弱小群を合同して強群を作ります。弱小群は収蜜にも、育児にも不利です。早春に強群は花蜜や花粉を運び込む働蜂が多いですが、弱小群は巣箱から出て来ないことがあります。これは、巣箱内の温度に関係があります。蜂多ければ温度高く、蜂少なければ温度低いです。また、貯蜜多ければ温度を高く保ち易く、貯蜜少なければ温度を高く保てません。

 

弱小群を多数保有するのは大変不利です。早春に貯蜜が多いに越したことはありませんが、奨励給餌によって蜂は活発となり、益々活動します。1日早く活動を始めれば、その結果は後日、10日間もの差がでます。強群1群を作れば、後日、弱群10群に匹敵します。

 

蜂王の産卵は通常、蜂群の密集する中央部から始まります。蜂児圏が次第に拡大して来ますが、産卵が巣碑1枚にだけに集中することがあります。その時は、蜂児巣碑の両側に空巣碑を入れると良いです。このことにより、蜂児圏が空巣碑にまで早く拡大して行き、強群を作る事が出来ます。

 

蜂児巣碑が3〜4枚になったら、その中心部の巣碑の間隔を1枚分広げ、そこに空巣碑を挿入すれば、これに産卵し建勢が早く進みます。しかし、これは充満群でなければ、やってはいけないことです。充満群でないと、卵や蜂児が凍死してしまいます。このようにして、強群を作るときには貯蜜の多量消費がありますから、餌切れに要注意です。

 

蜂群が拡大して来て、巣碑が足りなくなったら、巣礎枠を挿入します。巣礎枠は両端、あるいは片端に入れます。蜂群の中央部に入れてはいけません。蜂児巣碑の間に挿入すると卵や蜂児が凍死する危険性があります。蜜蓋のかかっていない貯蜜巣碑の中間に挿入すると、新巣碑の完成より先に貯蜜巣碑が出っ張ってきて 、新巣碑が不完全なものになることがあります。   

 

こうして強群が出来上がると、この後は1年で最も多忙で、嬉しい季節到来となります。分封用意や採蜜準備に万全を期します。

 

春季は年間で一番採集出来る時期です。この時期を逃さないよう注意します。場合によっては、分封が次ぎ次ぎと起こります。捕り逃がし等ないように準備万端で臨みます。

 

強群を作り、多産な蜂王を養成し、収蜜の好結果を得るのは、すべて春季の飼育管理にかかっています。

 

 

 

 

 

夏期の管理

 

初夏には、まだ分封が盛んに起こります。第二分封群や元群の未交尾王群は交尾確認や産卵確認が出来るまでは、特に観察を続けます。

 

新王が全て交尾成功したら、もう雄蜂は必要ありません。雄蜂を駆殺すれば貯蜜の消費が抑えられます。雄蜂の駆殺には雄蜂駆殺器を巣門に取り付けます。2、3日の使用で効果があります。

 

雄蜂巣房は包丁で切り取ってしまえば、もう雄蜂の出房はありませんから、雄蜂駆殺に効果絶大です。

 

雄蜂の中で天職を全う出来るのは、ほんの何匹かです。また、同じ巣箱の新王と交尾するとも限りません。ですから、どの巣箱にも雄蜂が多数いるというのは不経済です。雄蜂は、ある特定の巣箱だけに特定すると良いです。その他の巣箱には初めから雄蜂がいないようにします。採蜜群の場合は特にそうです。雄蜂房を作らないように全面働蜂房の巣礎枠に巣盛りさせます。巣碑枠は早春のうちに選別しておいて、全面働蜂巣房の巣碑枠だけを使用するようにすると良いです。

 

雄蜂巣房を完全に切り取った巣碑枠を、採蜜群に預ければ、たちまち働蜂巣房を完成してくれます。

 

梅雨に入り、連日雨だと蜂は収蜜活動ができません。が、この時期は柿等の有力蜜源植物があります。蜂たちは長雨の合間をぬって訪花します。

 

真夏には蜜源植物の開花が途絶えます。加えて猛暑もあって、蜂は活動を抑えます。蜂王は産卵を減少させたり、全く停止したりします。

 

真夏には餌切れする蜂群が出ます。後期の分封群や弱小群は貯蜜量が元々少ないので要注意です。また、強群でも、この時期には貯蜜の多量消費をします。注意をしていないと蜂群をダメにしてしまうことがあります。

 

蜜源のない時期には、蜂はいらだっていて、ちょっとしたことでも成育や活動に悪い影響を与えます。むやみに、巣箱を開けたりして、蜂を混乱させるようなことは避けなければいけません。

 

蜂の活動の活気が薄れると、スムシが繁殖します。要注意です。蜜源のない真夏には盗蜂が起きることがあります。

 

真夏の猛暑は蜂を悩まします。特に日本蜜蜂は猛暑に弱いです。猛暑はなはだしい時は、巣碑が溶けるので、巣碑に止まることもできなくなり、巣から離れて巣箱内で蜂球を作って過ごします。

 

日中は巣門前で旋風をし、夕には巣門前に集結したりして、あまり活動しません。真夏には巣門を広くして巣箱内に空気がスムーズに流入するようにします。真夏は日光の直射を防ぎ、日陰を作ってあげることが大切です。

 

 

 

 

秋期の管理

 

 

9月になっても残暑厳しく、なかなか蜂は本来の活動に戻れません。暑さが和らぎ秋花が開花するようになってくると、ようやく蜂たちは本来の活動になります。蜂王も再び産卵を始め、働蜂の収蜜活動も盛んになります。

 

この時期には継箱内の貯蜜は採蜜可能です。単箱の場合は越冬用に余る分を採蜜します。秋は流蜜期間も短く、越冬用の貯蜜をしなければならない時期ですから、春期のように巣碑を空にしてしまうような採蜜をしてはいけません。

 

猛暑が去ったら、巣門は通常の狭さに戻します。巣箱内の湿気が強いようでしたら、巣門を通常に戻すのを遅らせます。

 

秋期は春期と同じようには蜂が増えません。晩秋から初冬に出房した働蜂は翌春まで生存して、来春の若働蜂と交代しなければなりません。ですから、越冬用の働蜂に育児や新巣碑の巣盛り等の過度の労働を強いてはいけません。これらの労働は越冬期の働蜂の寿命を縮めることになります。越冬前に重労働した働蜂は越冬用にはなりません。これらの働蜂は翌春まで生きながらえません。翌春巣箱を開けた時に、あまりにも蜂が減っていることにびっくりするものです。

 

老蜂も越冬用にはなりません。老蜂の多い大群より、若蜂の多い小群の方が無事に越冬し、翌春の建勢が早いです。

 

越冬間際に出来るだけ多くの働蜂が出房することが望ましいのですが、気候が寒冷になってからの育児は重労働となりますから、この時期に、無理に多くの働蜂を作ろうとしない方が良いです。

 

 

 

 

 

 

冬期の管理

 

初冬には、まだ、いくらかの花が咲きますから、暖かい日には蜂たちは訪花します。そのうち寒気が来ると蜂たちも本格的な冬期に備えては越冬体制に入ります。この時期に弱小群が出来たら、他群と合同をするのが良いです。弱小群では越冬は無理だからです。

 

巣箱内及び巣箱外に越冬装備をしたら、来春までの無事を願うだけです。もう、あれこれ、いじってはいけません。ただし、見回りと観察は不可欠です。

 

越冬装備完了後は、緊急時以外は巣箱を開けてはいけません。越冬時には巣箱内の温度は一定に保たれています。巣箱を開ければ温度は下がります。蜂たちは温度を上げ、一定に保とうと重労働をし貯蜜を多量に消費することになります。巣箱を開けても、何も良いことはありません。

 

冬期に蜂群の無事及び貯蜜の欠乏等を知るには、巣箱の側板を軽く叩いて蜂の発する羽音を聞けば、ある程度判別出来ます。羽音の大小は蜂群の大小を判別出来ます。羽音の鋭鈍は貯蜜の多少を判別できます。2、3回叩いて羽音が大きく鋭なら大丈夫です。

 

冬期なのに、餌切れが起きるのは越冬前の貯蜜不足と越冬装備の失策です。時には予期しない寒気に見舞われ、餌切れを起こすこともあります。餌切れが起きたら真冬でも、とにかく給餌をします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クョスコニョ    [1] 
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